アレルギーをお持ちの方の床・フローリング選び
このページでは「アレルギーをお持ちの方の床・フローリング選び」をご紹介しています。
現代社会の中で、多くの方がアレルギーに悩まされています。
アレルギーにも色々あり、その原因にも様々なので、一概に何が原因でどれを取り除けば大丈夫というものではないかもしれません。
しかし、アレルギーに悩まされている方、大切な家族がアレルギーにお悩みの方は少しでも症状が改善されるようできることは対処したいですよね。
ここでは、アレルギーをお持ちの方の床・フローリング選びについてご紹介します。
家が関係するアレルギーにはどんなものがあるの?
アレルギーと言ってもその種類は様々です。
身近なもので言えば花粉症もアレルギーの1つですし、蕎麦や甲殻類などを食べた時に起きる食物アレルギーといったものもあります。
それらのアレルギーを引き起こす原因物質のことをアレルゲンと呼び、「アレルゲンに触れない」「アレルゲンを取り除く」、この2つがアレルギー対策では重要となります。
そして、数あるアレルギーの中でも、家と大きく関係してくるものとして、
・アレルギー性喘息
・アトピー性皮膚炎
の2つがあり、どちらも幼い子供さんから大人まで多くの方が悩まれています。
現代の家はアレルギーが起きやすい環境?
現在の家造りはアレルギーと関係性が高いとされていますが、それは「気密性の高さ」にあります。
現在の日本住宅は昔と違い非常に気密性の高いものになっています。
暑さや寒さ対策のため、あるいは防音対策といった点においては気密性が向上したのは良いことです。
しかし、気密性が高まったことによって次のような現象が起きるようになりました。
・床や壁、天井などの材料や接着剤などに含まれている化学物質が室内に充満することで起こる「シックハウス症候群」
・風通しが悪くなったため、室内にホコリ、ハウスダストやダニなどが溜まりやすくなった
シックハウス症候群は使用される材料や接着剤等の見直しによって一定の改善に繋がりますが、ハウダストやダニが原因のアレルギーについては対策が必要となります。
床とアレルギーの関連性
では次に、床材ごとにアレルギーとの関連性を見ていきましょう。
フローリング
フローリングは、家全体の床面積に占める割合が非常に大きいものです。
家族みんなで過ごすリビングや寝室、それに子供部屋についてもまず思い浮かぶ床はフローリング床ですね。
そんなフローリング床ですが、アレルギー対策という意味では次のような特徴があります。
1つ目は、他の材料に較べてダニが繁殖しにくかったり、ハウスダストを吸着したりしにくいという特徴です。
フローリング自体は表面処理がされており、簡単に言えばツルツルしているため、ダニやハウスダストがそこに根を下ろすといったことはありません。
また、掃除がしやすいこともアレルギー対策としてはプラス材料です。
ただ、その特性がマイナスにも働くことがあります。
それは、ハウスダストなどが舞い上がりやすいという点です。
これは、アレルギー対策という面ではマイナスと言えるでしょう。
絨毯・カーペット・畳
では次に、絨毯やカーペット、畳を見ていきましょう。
昔風のか本格的なものでなくても、最近ではタイルカーペットというものがあり、床面の温かさ、柔らかさにも繋がる素材ですが、アレルギー対策という意味では敬遠されがちです。
その最も大きな理由は、ダニが繁殖しやすいからです。
絨毯やカーペット、畳みの中にダニが入りみやすいのは想像しやすいですが、棲み着いたダニはそこで繁殖したり、死骸になったりします。
これらは、アレルギーを引き起こす原因物質として非常にやっかいなものです。
ハウスダストもそうですが、掃除のしにくさもアレルギーの原因物質が部屋の中に留まる原因となります。
一方、フローリングはハウスダストが舞い上がりやすいとお伝えしましたが、絨毯やカーペットの場合は、ハウスダストが舞い上がりにくいと言われています。
一説にはフローリングの10分の1くらいとされています。
アレルギーという意味では、どの床材にもそれぞれ一長一短があります。
また、アレルギーには花粉症があり、フローリングに限らずスギやヒノキが材料として使われていると心配される方もいらっしゃいますが、直接的な関係はありません。
むしろ、家の中に入ってきた、もしくは持ち込んだ花粉の方が影響が大きいと言えるでしょう。
アレルギーをお持ちの方の床・フローリング選び まとめ
床材とアレルギーの関係についてご紹介しました。
大切なのは、それぞれのご家庭の事情やアレルギーの種類に応じて選ぶこと。
そして、後々のメンテナンス、掃除とセットで考える必要があるということです。
ダニが発生しないからと言ってフローリングを選んでも、掃除が行き届かなければすぐにハウスダストが舞い上がります。
家は家族が健康的な生活を送るためのもの、床に限らず住まいの材料選びはこのような点も考慮して検討するようにしましょう。